見守りグッズ全体はこちら(第8話):遠距離介護の見守り/買ってよかったもの・失敗したもの
母は、父が亡くなってから一人暮らしをしていて、私とは平日、朝と晩にLINEで連絡を取り合うのが習慣でした。ところが入院中に薬の副作用(薬剤性パーキンソン症)が出てから、母はスマートフォンの操作そのものが難しくなってしまいました。文字を打つことはもちろん、LINEの通話に出ることさえ、母には負担になっていたのです。
そこで、簡単に顔を見て話せるツールはないかと思い、取り入れたのが、画面つきのスマートスピーカー「Echo Show 5」でした。この記事では、実際にどう使っているか、そして何が助かったのかを、具体的にご紹介します。
呼びかけて、顔を見て話す
Echo Show のいちばんの使い方は、「呼びかけ」機能です。手順はシンプルで、次のような流れになります。
- 私がスマホのAlexaアプリを開く
- デバイスから「Echo Show(私の場合は「お母さん」という名前をつけています)」をタップする
- 「呼びかけ」をタップする
- 母は聞こえてきた声に気づいて、Echo Showの画面の前に座る
- そのままお互いの顔を見ながら話せる
母がしなければならない操作は、画面の前に座ることだけです。ボタンを押したり、アプリを開いたりする必要がありません。この「操作しなくていい」ことが、母にとっていちばん大きな意味を持っていました。
なお、わが家では弟のスマホにAlexaアプリを入れていないため、呼びかける役目は今のところ私だけが担っています。呼びかけられる側だけでなく、呼びかける側の環境も整えておく必要がある、という点は、導入前に知っておくとよいポイントだと思います。Echo Showの設定の詳しい手順は後述します。
予定表・やることリストとしても使った時期
退院した直後の母は、通所サービスや訪問看護など、覚えておくべき予定がいくつもありました。そのころは「アレクサ、今日の予定を読み上げて」と話しかけて、その日の予定を確認する使い方もしていました。アレクサに何を話しかければ良いかというのは、書籍にも紹介してあった通り、リビングの机に100円ショップで売っているビニールテープ(白)を貼って、テープに母に話しかけて欲しい内容(例:アレクサ、今日の予定を教えて)をマジックで書いておきました。退院直後は、母は私が書いたテープ上の文字を見ながら、アレクサに話しかけていました。
症状が落ち着いてくるにつれて、この使い方をする頻度は減っていきましたが、手帳への書き込みや確認が苦手な方には、便利な機能だと思います。ご家庭の状況によって、使っていただくと良い機能だと思います。
スマホの使い方を、画面を見せながら教えられる
母のスマホの操作について聞かれたときも、Echo Showが役に立ちました。LINEの場合、スマホでLINEを起動しながらスピーカーフォンにしていたとしても、電話越しに「ここを押して」と口で説明し、母がきちんとその操作ができているのかを確認するのも難しいですし、母も自分がスマホを操作しながら説明を聞くのは難しい状況でした。Echo Showを使った場合は、母がスマホをどう操作しているのかが、Echo Showの画面越しに確認できるため、操作の手順を伝えることができます。
離れて暮らしていると、ちょっとした操作を教えるだけでも一苦労ですが、「母が操作をしている状況を見ながら教えられる」という点は、想像していた以上に助かりました。
置き場所や初期設定について
Echo Show の置き場所は、母が長い時間過ごすダイニングテーブルの右端に置くことにしました。Echo Showはコンセントが必要で、かつ、訪問看護やリハビリの方がいらっしゃっても邪魔にならない場所にしたかったため、母と相談して置き場所を決めました。
以前、Amazon Echo Plus 第1世代を買って使っていたため、母は「アレクサ、〇〇して」と話しかければ音楽を聴けたり、質問ができることは知っていました。Echo Showはアレクサよりも機能が多く、設定画面でのステップも増えますが、画面に表示された内容を1つずつ設定していけば、それほど難しくはありませんでした。念のため、細かい設定については以下も参考にしています。
【動画】30分でわかる「Echo Show 5」のおすすめ設定・活用術
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参考になった一冊
こうした道具を、迷いながらもそろえられたのは、一冊の本のおかげでした。
おわりに
Echo Show を置いてから、母と顔を見て話す回数が、以前よりも増えました。操作をお願いしなくても、こちらから呼びかけるだけで顔を合わせられる——この仕組みのシンプルさが、続けられている理由なのだと思います。
同じようにLINEやスマホの操作が難しくなったご家族がいる方に、この記事が何かのヒントになればうれしいです。
この記事は、離れて暮らす母の介護をしてきた私自身の経験をもとに書いています。製品の仕様や使い勝手はご家庭やその方の状態によって異なります。ご自身の環境に合わせてご検討ください。
